一教師として、とてもうれしいことがあった。
人生初の出来事である。
昨日、今日と1人ずつだが、
教え子の中学3年生が小学校を訪ねてくれて、
受験の合格報告をしに来てくれたのた。
一人は、小学生の妹と一緒に。
もう一人は、お母さんと一緒に。
初めの年に6年生担任したとしても、その子が中学校を卒業するまで4年。
今までの学校は
3年間の勤務ですぐに異動だったので、
普通に考えて、物理的に無理なわけで。
そんなこともあり、初体験だった。
自分は、
決して子供たちに大人気だとか、
卒業後もしょっちゅう遊びに来るとか、
そういう素敵な先生では全然ないので、
報告に来ること自体がとてもびっくりで嬉しい。
まあ、
私がちょうど異動だから、というのもあるだろう。
そして、
本人ももちろん恩義を忘れないような素晴らしい子供たちなのだが、
おそらく家族が「挨拶してきなさい」等言ったりしたのかな、とも思う。
礼儀正しいというか、真面目というか、
そういう意識がしっかりしている家が多いな~ということ。
だから、
今の学校にいた6年間は、いろいろあったけれど、
通して振り返ってみると、本当にいい思いをさせてもらったと思う。
そうそう、
お母さんと一緒に来た子は、手紙を持ってきてくれた。
その中で、社会の時間に貿易ゲームをしたこととか、
啄木かるた練習に取り組んだ時のこととかが、
小学校の思い出で、今でもはっきり覚えてくれている、とのこと。
なんか、
小学校卒業当時は、思い出といえば「修学旅行」だとか「6送会」だとか
行事のことがメインになり、そんな話は全然でてこなかったのだけれど、
こうして、
思い出として授業の1場面のようなことを書いてくれているのが非常に嬉しかった。
本当に、大した授業をしているわけではないのだけれど、
「あの授業が面白かった」とか、「心に残った」とか言ってくれるのが
自分の中で、今、最も嬉しい言葉。
我々の使命は子供を育てることであって、そのために勉強を教えることが中心でありたい。
決して、子供たちの人気取りをするのが仕事ではない。
(ま、ある程度人気を得たほうが、教育活動全般に好影響はあるので、全く不要とは言わないが。)
というわけで、
自分としては、高校生になる彼らを担任してた当時も、
結構妥協せず、煙たがられても言うべきことは言う、という感じでやってきたつもりなので、
快く思っていた子ばかりではないかと思うのだけれど、
それでもこうしてニコニコと
「お世話になりました~」とか「❍❍高校に行きます~」とか報告に来てくれたり、
「あの時の授業が面白かったです」とか思い出をつづってくれたりすることが
本当に励みになる。
さて。
明日は離任式。
今の小学校の子供たちともしっかりお別れしたいと思う。
ま、とはいっても、
あんまり涙・涙は好きじゃないな。
笑顔で別れられれば。
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